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- 三原田 賢一
- 熊本大学 国際先端医学研究機構 Lund Stem Cell Center, Lund University
書誌事項
- タイトル別名
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- The role of unfolded protein responses in hematopoiesis
- イジョウ タンパクシツ オウトウ ト ゾウケツ セイギョ
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抄録
<p>細胞内ではタンパク質の発現量と品質は厳密に管理されており,異常な折りたたみをしたタンパク質の蓄積は小胞体での反応を中心としたストレス応答を誘導する。近年,造血細胞,特に造血幹細胞での異常タンパク質応答(小胞体ストレス)制御の重要性が次々と明らかになっている。造血幹細胞は成体の定常状態ではその大半が休眠状態に置かれており,タンパク質合成も低く維持されている。しかし,活性化され,活発に増殖する際にはタンパク質合成は促進され,ペプチドを効率的に折りたたんで異常タンパク質応答の誘導を回避する必要がある。異常タンパク質応答には,小胞体拡充によるタンパク質合成量の増加シグナルや異常タンパク質を蓄積した細胞の排除といった役割もあり,応答シグナルを抑制してしまうことは寧ろ細胞および個体にとって害となり得る。したがって,タンパク質の品質管理がどう行われているかを明らかにし,それを制御する手法の確立が体外増幅を含めた造血幹細胞制御にとって重要になると考えられる。</p>
収録刊行物
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- 臨床血液
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臨床血液 63 (9), 1006-1013, 2022
一般社団法人 日本血液学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390293644690282240
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- NII書誌ID
- AN00252940
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- ISSN
- 18820824
- 04851439
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- NDL書誌ID
- 032433145
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可