外来心臓リハビリテーション患者における服薬アドヒアランスに対する影響因子の予備的検討

DOI
  • 酒向 あずみ
    独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センター薬剤部
  • 左京 瑛奈
    独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センター薬剤部
  • 松永 浩明
    独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センター薬剤部
  • 関口 昌利
    独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センター薬剤部
  • 一色 滉平
    独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センターリハビリテーション科
  • 越前 宏俊
    明治薬科大学薬物治療学教室
  • 伊藤 慎
    わか葉在宅クリニック
  • 鈴木 祥司
    独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦医療センター循環器内科
  • 西 功
    筑波大学附属病院神栖地域医療教育センター

書誌事項

タイトル別名
  • Preliminary Study on Clinical Factors Affecting Medication Adherence in Patients with Cardiac Disease Undergoing Ambulatory Cardiac Rehabilitation

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抄録

本邦において外来心臓リハビリテーションに参加する患者集団における服薬アドヒアランスへの影響因子の検討は十分ではない。本研究ではこの集団の服薬継続支援のため、処方薬服用遵守度だけではなく患者の治療に対する自発性等も調査できる構造化対面式アンケート調査法を用いて服薬アドヒアランスの調査と影響因子の探索を行った。35名の患者からUenoらの質問票を用いて得た服薬アドヒアランス評価に関する下位尺度スコアは、「服薬遵守度」(中央値15点)及び「服薬の納得度および生活との調和度」(14点)は高かったが、「服薬における医療従事者との協働性」(8点)と「服薬に関する知識情報の入手と利用における積極性」(7点)が低値であった。また「服薬遵守度」は非就労者で高く(15点)、「服薬における医療従事者との協働性」は有配偶者で高かった(11点)。本研究は予備的ではあるが、今後外来心臓リハビリテーション患者の服薬アドヒアランス向上或いは維持を図るためには、薬剤師が「患者との協働性」を改善するために患者の求める情報の察知に基づく薬物の情報提供を行い、患者の治療への主体的参加への動機付けを高める事が重要であると考えた。

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