地域住民との連携・協働により社会資源を開発したソーシャルワーカーのプロフェッショナルコンピテンス――実践から導き出された専門職の能力――

  • 鈴木 智子
    千葉県白井市役所 東洋大学大学院社会福祉学研究科社会福祉学専攻(博士後期課程)

書誌事項

タイトル別名
  • The Professional Competence of Social Workers Who Have Developed Social Resources Through Collaboration with Local Residents
  • チイキ ジュウミン ト ノ レンケイ ・ キョウドウ ニ ヨリ シャカイ シゲン オ カイハツ シタ ソーシャルワーカー ノ プロフェッショナルコンピテンス : ジッセン カラ ミチビキ ダサレタ センモンショク ノ ノウリョク

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抄録

<p>本研究では,地域住民との連携・協働により社会資源を開発したソーシャルワーカーのプロフェッショナルコンピテンスを明らかにすることを目的として,この分野において実践経験を有する地域包括支援センターの社会福祉士にインタビュー調査を行った.質的データ分析法による分析の結果,実践過程にそって,20のコンピテンシーコード,8のカテゴリーが生成された.ソーシャルワーカーは,支援の限界を覚知しながらも課題の解決から目をそらさず,柔軟な視点で開発するべき社会資源を捉え,戦略を立て,実行,修正,評価していた.また,対話と情報共有により前向きな判断が下される場を醸成し,開発のための機動力あるベースキャンプをつくっていた.実践の過程を通じ,場面に応じて専門職としての態度を脱いで人としてかかわり,多様な主体とつながる一方,専門職としての実践力を発揮する『「専門職としての自己」の着脱』を繰り返していることがわかった.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 63 (2), 56-69, 2022-08-31

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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