イネの穎花数/穂に関連する<i>GN1A</i>座における新規多粒型アレル

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タイトル別名
  • A Novel Allele for an Increase in Spikelet Number per Panicle at <i>GN1A</i> Locus of Rice
  • A Novel Allele for an Increase in Spikelet Number per Panicle at GN1A Locus of Rice

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説明

超極穂重型イネ品種であるツブマサリの穎花数/穂がどのような多粒型アレルの集積によって達成されたのかを探索するため,穎花数/穂関連座位GN1Aを対象として,本品種と両親品種の密陽23号および南京11号さらにはハバタキの塩基配列多型を検討した.その結果,片親の密陽23号は,既報のハバタキと同一の合計50か所の塩基配列多型を普通型穂である品種日本晴に対して示すアレルを持つと考えられた.それに対してもう一つの片親である南京11号は,大部分の塩基配列多型に関しては密陽23号等と同一であったが,本座位の第2イントロン中の翻訳開始コドン先端から2,395番目の塩基のみは,密陽23号ではAであったのに対して日本晴等と同じGである新規多粒型アレルを持っていた.そしてツブマサリは,密陽23号からのアレルを受け継いでいた.密陽23号/南京11号由来組換え近交系に関して,上記のG/Aの単塩基置換を判定するCAPSマーカーを用いて遺伝子型を同定し,穎花数/穂およびその構成要素を解析したところ,本単塩基置換が南京11号型である系統は密陽23号型であるものに比べ,2次枝梗上穎花数/2次枝梗の減少により穎花数/穂が減少していた.

収録刊行物

  • 作物研究

    作物研究 67 (0), 7-15, 2022

    近畿作物・育種研究会

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