視神経浸潤に対し陽子線療法を含む集学的治療を行った片側性網膜芽細胞腫の1例
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- 栁澤 彩乃
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 服部 浩佳
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 市川 大輔
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 関水 匡大
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 久保田 敏信
- 国立病院機構名古屋医療センター眼科
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- 荻野 浩幸
- 名古屋市立大学医学部附属西部医療センター名古屋陽子線治療センター
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- 伊藤 康彦
- 名古屋市立大学医学部附属西部医療センター小児科
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- 小野 学
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 二村 昌樹
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 後藤 雅彦
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 堀部 敬三
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
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- 前田 尚子
- 国立病院機構名古屋医療センター小児科
書誌事項
- タイトル別名
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- Optic nerve invasion treated with multidisciplinary therapy including proton irradiation in a patient with unilateral retinoblastoma
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抄録
<p>症例は2歳女児.母親が1か月前からの右白色瞳孔に気付き,右網膜芽細胞腫(国際分類E)と診断された.造影MRI検査では視神経径の左右差を認め,眼窩および脳実質内に明らかな病変は認めなかった.速やかに右眼球摘出術を施行し,視神経断端陽性の病理診断を得た.骨髄および髄液に腫瘍細胞の浸潤は認めなかった.後療法として,髄腔内抗癌剤投与を含む化学療法を5コース,右視神経への陽子線療法45 Gy(RBE)/25 Fr.,自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を行った.現在,治療終了後約5か月経過し,再発を疑う所見は認めていない.視神経断端陽性例では,局所療法と全身療法双方の治療強度を担保することが,再発・転移予防のために必須である.放射線治療における陽子線の選択など,現時点において可能な晩期合併症軽減策をとるとともに,長期にわたるフォローアップを行うことが重要であると考えられた.</p>
収録刊行物
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- 日本小児血液・がん学会雑誌
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日本小児血液・がん学会雑誌 59 (3), 300-303, 2022
日本小児血液・がん学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390293865789207680
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- ISSN
- 21895384
- 2187011X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可