GPUを用いたブロックチェーンにおける取引検証の性能評価

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タイトル別名
  • Performance Evaluation of Transaction Verification in Blockchain Using GPU

抄録

ブロックチェーンは,多数のノードが参加するP2Pネットワーク上に構成される分散台帳であり,信頼できる第三者機関を介さない取引を可能にする技術である.第三者機関を介さないことによるコスト削減効果などから,個人間,国際間取引を始めとして,様々な用途での利用が期待されている.しかし,ネットワークに参加する全てのノードが取引の検証を行うため,取引生成性能が低いという問題がある.この問題に対して,複数のチェーンを跨ぐ取引,参加ノードの制限,チェーン外取引等,様々なプロトコルの提案による性能向上手法が提案されている.これらの手法は,全てノードにおける負荷を増大させる手法であり,ノードの取引検証性能がボトルネックとなる.そこで,本研究では,並列処理性能に優れるGPUを用いて取引検証を高速化する手法を提案し,その性能を評価する.本手法では,取引検証を取引の探索,ハッシュ化,署名検証の三つの処理に分け,それぞれの特徴に応じてCPUとGPUに処理を割り当てることで高速化を行った.その結果,提案手法は,バッチサイズを現時点の主要なシステムであるビットコインのブロックサイズとした場合にCPU処理の14.0倍,GPUの並列処理性能に適したビットコインの4倍相当のブロックサイズとした場合にCPU処理の46.0倍のスループットを達成した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390293876713236736
  • DOI
    10.14923/transinfj.2022jdp7002
  • ISSN
    18810225
    18804535
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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