ペムブロリズマブ投与後の甲状腺機能低下症に続いて下垂体機能低下症を合併した1例

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タイトル別名
  • A case of pembrolizumab-induced hypopituitarism subsequent to hypothyroidism

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抄録

60歳代男性。下咽頭癌術後の肺転移再発に対し,ペムブロリズマブ投与を行った。初回投与から3ヶ月後に高度の甲状腺機能低下症を認めた。免疫関連有害事象(immune-related adverse event:irAE)と考えられ,一時投与は中断された。レボチロキシン投与を開始したところ甲状腺機能は回復したため,ペムブロリズマブを再開したが,初回投与後から7ヶ月後に全身倦怠感,食欲不振を認め,血清ACTH,cortisol値の低下からirAEによる下垂体機能低下症と診断した。Hydrocortisone投与により全身状態は速やかに改善した。免疫チェックポイント阻害薬による甲状腺機能低下症は高頻度で認められるirAEであるが,本症例のように続発して下垂体機能低下症をきたす事もあるため,注意が必要である。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 48 (3), 295-300, 2022

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (13)*注記

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