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- 北原 糺
- 奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学
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説明
<p> メニエール病症例のうち外科療法の適応となるのは, 一定の生活指導, 薬物・心理療法に抵抗を示し, めまいが頻発し, 難聴が進行する難治例である. 難治例の最も適切な手術時期には議論があるが, 厚生労働省 (当時) の前庭機能異常研究班や海外の報告では, たとえめまい発作がしだいに軽減しても耳鳴・難聴はしだいに増悪し, 両側罹患例の発現率も 30~40% と上昇していく. この事実は多くの神経耳科医がメニエール病治療に苦渋する所以であり, 難治性メニエール病と判断してから手術に至るまでの期間は可能な限り速やかである方が良い. そして求められる手術は, 少なくともめまい発作に対して効果を有し, 術後さらなる耳鳴・難聴, 平衡失調などの合併症が生じる可能性の低い安全なものが期待される.</p><p> ここではメニエール病に対する外科療法のうち, 内耳機能温存さらには改善を意図して行う内リンパ嚢手術について, 手術概念, 手術適応, 術前のポイント, 手術の実際, 術後のポイントの順に解説する.</p>
収録刊行物
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- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報
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日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 125 (10), 1446-1448, 2022-10-20
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390294020636064384
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- ISSN
- 24365866
- 24365793
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可