光学異性体選択的乳酸資化性菌を用いた<sub>DL</sub>混合乳酸からの高光学純度<sub>D</sub>-乳酸の調製

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タイトル別名
  • Preparation of High-Optical-Purity <sub>D</sub>-Lactic Acid from <sub>DL</sub>-Lactic Acid Using Optical Isomer-Preferential Lactic Acid Assimilating Microorganisms
  • Preparation of High-Optical-Purity D-Lactic Acid from DL-Lactic Acid Using Optical Isomer-Preferential Lactic Acid Assimilating Microorganisms

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説明

<p> 高光学純度乳酸の調製を目的として,乳酸光学異性体のどちらか一方を特異的に資化する乳酸資化性菌の検索を行った。土壌などから計57株の乳酸資化性菌を分離し,乳酸光学異性体の資化特性を検討したところ,5株のl-乳酸優先資化生菌と10株のd-乳酸優先資化性菌を得ることができた。この中でLAAM001株は得られたd-乳酸の光学純度が高く(94.0%),d-乳酸残存率も高いため(67.9%),目的とするバイオプロセスの構築に最も適した菌と考えられた。そこで常法に従い同定を行ったところPichia manshuricaと同定された。P. manshuricaの他の株についても同様に乳酸資化性を調べたところ,P. manshuricaは全ての株においてl-乳酸を優先的に資化していたが,その中でもLAAM001株は特にその性質が顕著な株であることが示された。LAAM001株の培養条件を調べたところ,至適温度は30℃~35℃,至適pHは3.8であった。そこでLAAM001株を用いて乳酸菌の培養液から夾雑するl-乳酸を除去し,高光学純度d-乳酸を調製することを試みた。その結果,培養48時間後にはl-乳酸濃度はHPLCで検出できない程低下しており,9.72 g/ℓの極めて光学純度の高いd-乳酸を得ることができた。</p>

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