-
- 小池 良司
- 日本銀行
書誌事項
- タイトル別名
-
- Interpolation of Japanʼs Household Consumption during World War II
- 1940ネンダイ ノ カケイ ショウヒ ノ ホカン
この論文をさがす
抄録
本稿は,1940年代の家計支出額について,初めて活用した1942年の『家計調査』など太平洋戦争期の資料を多く用い,欠損期を補間しつつ整理した.まず,家計支出額の名目値を都市家計・農家家計別に補間・整理し,闇価格・闇ウエイトを勘案した実効物価を用いて実質値を試算した.都市家計の実質値は,異なる想定のもとでも,1945年は1940年比3-4割の水準まで悪化した.農家家計の実質値は,1943-46年に同6-7割の水準で停滞した.次に,都市と農家の支出額を人口比で加重平均し,既存統計の1人当たり家計消費額と比べた.実質値では,試算値は1944年には1940年比5割強の水準まで低下し,既存統計(同7割水準)を下回った.既存統計に無い1945年値は1940年比5割弱から5割強の水準となった.これらの値と,1874(明治7)年までxった1人当たり実質消費額を比較すると,1945年の家計消費は太平洋戦争により明治前期である1875-80年並みの水準まで低下したと考えられる.
収録刊行物
-
- 経済研究
-
経済研究 71 (4), 289-316, 2020-10-23
岩波書店
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390294020638204672
-
- NII論文ID
- 120006917830
-
- NII書誌ID
- AN00070761
-
- DOI
- 10.15057/70078
-
- HANDLE
- 10086/70078
-
- NDL書誌ID
- 030713902
-
- ISSN
- 00229733
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可