BNT162b2 COVID-19ワクチン接種後に温式自己免疫性溶血性貧血とIgM-M蛋白血症を発症した脾辺縁帯リンパ腫

  • 曽我部 信広
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 久野 雅智
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 中釜 悠
    大阪市立大学大学院 医学研究科 寄生虫学
  • 幕内 陽介
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 原田 尚憲
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 高桑 輝人
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 岡村 浩史
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 廣瀬 朝生
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 西本 光孝
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 中嶋 康博
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 康 秀男
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 中前 美佳
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 城戸 康年
    大阪市立大学大学院 医学研究科 寄生虫学
  • 中前 博久
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学
  • 日野 雅之
    大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学

書誌事項

タイトル別名
  • Warm autoimmune hemolytic anemia and IgM-monoclonal gammopathy following BNT162b2 COVID-19 vaccine in a patient with splenic marginal zone lymphoma
  • BNT162b2 COVID-19 ワクチン セッシュ ゴ ニ オンシキ ジコ メンエキセイ ヨウケツセイ ヒンケツ ト IgM-M タンパク ケッショウ オ ハッショウ シタ ヒヘンエンタイ リンパシュ

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説明

<p>新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するmRNA COVID-19ワクチン接種後に自己免疫性血球減少を発症することが知られているが,成熟B細胞腫瘍患者のワクチン接種が腫瘍随伴症状へ与える影響を調べた報告はない。症例は71歳男性。数年前に成熟B細胞腫瘍を疑う症状があったが自然軽快し経過観察されていた。BNT162b2 mRNA COVID-19ワクチン2回目接種10日後に温式自己免疫性溶血性貧血を発症した。貧血はステロイドで改善したが,脾腫,IgM-M蛋白血症,腎障害が増悪した。診断・治療目的に脾臓摘出術を施行し,脾辺縁帯リンパ腫と診断され,M蛋白血症,腎障害は改善した。本症例でSARS-CoV-2特異的抗体の獲得は障害されていた。ワクチン接種後の非特異的な免疫賦活が,成熟B細胞腫瘍の腫瘍随伴症状を増悪させる可能性が示唆されたが,病態解明のためにさらなる症例集積が必要である。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 63 (10), 1379-1385, 2022

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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