BSEの発生が米国牛肉の市場支配力に与えた影響

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  • 周 思彤
    元九州大学大学院生物資源環境科学府農業資源経済学専攻食料経済分析学分野
  • 髙橋 昂也
    九州大学大学院農学研究院農業資源経済学部門
  • 前田 幸嗣
    九州大学大学院農学研究院農業資源経済学部門

書誌事項

タイトル別名
  • The Effect of BSE Occurrence on US Market Power in Beef Exports

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抄録

2003 年12 月に米国で発生した牛海綿状脳症(BSE)は,米国産牛肉の輸出量を大きく減少させた.その後,米国産牛肉の輸出量は2011 年までに回復した一方,利潤を得る上で重要となる市場支配力がどのように変化してきたかは明らかではない.本研究では,BSE の発生が米国の牛肉輸出における市場支配力に与えた影響について,計量経済学的に分析を行う.市場支配力の程度の計測には残余需要モデルを使用するとともに,その時系列変化を明らかにするためにローリングウィンドウ法を使用する.主な分析結果は,以下のとおりである.第1 に,1990 年から2017 年の全サンプルを用いた推計から,平均で見ると,米国は有意な市場支配力を有していた.第2 に,ローリングウィンドウ法を用いた推計から,米国の市場支配力は,BSE 発生後に急激に弱まったものの,BSE 発生前の輸出量を回復し始めた頃から上昇し始め,現在はBSE 発生前よりも高い水準で推移している.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390294113704905344
  • NII論文ID
    120006978522
  • NII書誌ID
    AA11577672
  • DOI
    10.15017/4369985
  • HANDLE
    2324/4369985
  • ISSN
    13470159
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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