書誌事項
- タイトル別名
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- Forceful eyelid closure syndrome and voluntary eardrum movement: Four case reports
- キンセイ ミミナリ 4 ショウレイ ノ ケントウ
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抄録
<p>耳小骨筋は通常随意に動かすことはできず,強大音聴取時に耳小骨筋反射として不随意で動くだけである.顔面神経麻痺の既往がなく,耳小骨筋を意図的に動かし筋性耳鳴を生じた4症例を我々は経験した.病歴,鼓膜所見より4症例とも鼓膜張筋が関与していると推測された.1例は瞬目・閉眼に同期した強い鼓膜の内陥を認め,forceful eyelid closure syndrome(FECS)と診断した.FECSは小児に多く心因の関与が指摘されており,非常に稀な疾患である.他の3例は瞬目・閉眼とは無関係に耳の奥に力を入れると鼓膜がリズミカルに動き,鼓膜の随意運動と診断した.4症例とも筋性耳鳴による苦痛度はわずかで,薬物療法や耳小骨筋腱切断術等はせずに経過観察とした.筋性耳鳴の診断には詳細な病歴聴取,内視鏡による鼓膜の観察,瞬目または耳に力を入れた際のアブミ骨筋反射検査が有用と考えられた.</p>
収録刊行物
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- Otology Japan
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Otology Japan 32 (2), 227-233, 2022
一般社団法人 日本耳科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390294208469062272
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- NII書誌ID
- AN10358085
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- ISSN
- 18841457
- 09172025
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- NDL書誌ID
- 032538910
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可