完新世の南半球偏西風変動

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タイトル別名
  • Holocene latitudinal shifts of the Southern Westerlies

抄録

<p>南太平洋・チリ沖は、世界有数の沿岸湧昇海域として知られ、大気中への二酸化炭素の放出が活発に行われている点から大きな注目を浴びている。我々は、沿岸湧昇域の緯度分布に影響を与える偏西風に注目し、MR16-09 PC01コア(46S, 76W, 水深1,535 m)を用いて、完新世における南太平洋上空の偏西風の緯度経路復元を試みた。PC01コアの主要元素組成、鉱物組成、粒度分布等から、完新世に少なくとも9回の降雨増加イベントが起こったことが示された。それらの降雨の増加は、雨をもたらす冬の偏西風が極側にシフトしたことで説明できる。こうした降雨増加(南半球偏西風経路変動)のタイミングは、北大西洋高緯度域のIRDが卓越する時期とほぼ一致することから、南北両半球を通じたイベントである可能性が高い。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390294276466749568
  • DOI
    10.14862/geochemproc.69.0_155
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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