2019年春季親潮域の海洋表面マイクロ層における透明細胞外重合体粒子(TEP)の蓄積

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タイトル別名
  • Accumulation of transparent exopolymer particles (TEP) in the surface microlayer in the Oyashio region during the spring of 2019

抄録

<p>大気―海洋間の物質交換は海洋表面を通して行われるが,植物プランクトンブルームにより海洋表面にプランクトン起源物質が蓄積した場合には,この交換速度が低下すると考えられる.透明細胞外重合体粒子(以降,TEP)は,主に植物プランクトンが細胞外へ滲出する溶存態多糖類から形成され,その比重は海水よりも軽いため海洋表面に向かって浮上する.春季親潮域では海洋表面にTEPが蓄積している可能性があるため,本研究では俊鷹丸(SY1905)航海に参加し,海洋表面マイクロ層(SML)と表層水の植物プランクトン現存量(Chl. a)やTEP濃度等を調査した.親潮域におけるChl. a濃度とTEP濃度はバケツ採水した表層水よりもSMLでそれぞれ1.1–3.1倍と1.7–8.8倍高いことが明らかとなった.船の甲板で行った培養実験の結果より,SMLに蓄積するTEPは海洋表層から供給されたと考えられた.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390294276466770944
  • DOI
    10.14862/geochemproc.69.0_162
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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