タイトレザバーにおける蛍光X線分析と機械学習手法を用いた貯留層性状評価

書誌事項

タイトル別名
  • Reservoir characterization by X-ray fluorescence(XRF)analysis and machine learning in tight reservoir

抄録

<p>タイトレザバー開発を象徴する技術として,多段階水圧破砕と水平坑井掘削が挙げられる。タイトレザバーからの効率的な油ガス回収の達成には,水圧破砕による適切なフラクチャー形成が必要であり,水平坑井区間における岩石力学特性の把握が重要である。本検討では、比較的安価に実施可能でありカッティングス試料でも適用可能である蛍光 X 線分析(XRF)の活用を目指した。当社が坑井を保有する米国テキサス州のイーグルフォード層や秋田県の女川層では鉱物と岩石力学特性との間に相関が見られることから,元素データと岩石力学特性の相関が期待される。本検討ではイーグルフォード層の垂直パイロット井のコア試料にて XRF データと機械学習手法を用いた鉱物組成・TOC・岩石力学特性の推定モデㇽを構築し,同モデルを水平井のカッティングス試料のXRF データにも適用した。鉱物組成・ TOC 推定には重回帰ベースのモデルを作成し,両坑井においてシンプルなアルゴリズムから高い精度での推定に成功した。岩石力学特性の推定では重回帰・ランダムフォレスト・自動機械学習によりリーブ硬度を推定した結果,重回帰モデルと比較してランダムフォレストモデルや自動機械学習モデルではより正確な推定結果が得られた。また,これらの XRF 由来のリーブ硬度は垂直パイロット井の岩石力学モデルから推定した一軸圧縮強度と類似したトレンドを示した。その他にも、音波検層から得られた動的ヤング率・ポアソン比をランダムフォレストモデルや自動機械学習モデルから非常に高い精度で予想することに成功している。また、イーグルフォード層と同様のワークフローを女川層のコアサンプルに適用した結果、岩石力学特性の推定について良好な結果が得られた。本検討の貯留層性状評価手法はタイトレザバーにおいて汎用的な手法であることが期待される。</p>

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参考文献 (23)*注記

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