ナビゲーションシステムを用いたRAPNの実践

DOI
  • 小林 聡
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野 ハーバード大学医学部放射線科
  • 月野 圭治
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
  • 李 賢
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
  • 門司 恵介
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
  • 柏木 英志
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
  • 塩田 真己
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
  • 猪口 淳一
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
  • 江藤 正俊
    九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野 九州大学先端医療オープンイノベーションセンター

説明

<p> 腎腫瘍は局在と形態は多岐にわたり, 腎血管の数と形態にも個体差がある. 従って, ロボット支援腎部分切除術 (robot-assisted partial nephrectomy ; RAPN) では多様な解剖学的特徴を踏まえ手術のアプローチ方法を術前に計画しておく必要がある. この術前計画において, 医療画像から作成された腎癌3D画像は, 腎腫瘍や腎血管の情報を視覚的に理解するのに役立ち, この画像を使った3次元的な解剖理解によって腎動脈の遮断予定部位, 温存可能な血管の確認と腫瘍切除に伴う尿路の損傷範囲を予測することが可能となり, 詳細な術前計画を立てることができる. しかし, 3D画像を生成するためには, 医用画像解析ワークステーションとソフトウエアが必要となり, これらを扱うための専門知識がユーザーには求められる. また, 多様なソフトウエアをクラウドベースまたはサブスクライブされたアプリケーションの中から, ユーザーの用途に合わせて選択しなければならない. そして, ユーザーはソフトウエアを使って腎臓, 腫瘍, 腎血管や尿路をセグメンテーションしてラベルデータを作成し, このデータをレンダリングして3D画像を作成することになる. 従って, ソフトウエアを使った腎癌3D画像の作成は, RAPNのナビゲーションを実施する上で重要でかつ最初のタスクである. しかし, このタスクを遂行する上で, 多くの医療者は医療解析ソフトの特性からその操作方法に至るまでの知識と経験を持ち合わせていない場合があり, 3D画像を使ったRAPNのナビゲーションの導入についてハードルが高く感じていることがある.</p><p> 本稿では, ナビゲーションを実践するために重要な腎癌3D画像の作成について, 最新の知見を含め報告する.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390294276475859200
  • DOI
    10.11302/jserjje.35.2_198
  • ISSN
    2436875X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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