ヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いた3D円筒構造体の作製と力学特性評価

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<p>心筋細胞は細胞内の化学エネルギーが機械エネルギーに変換されることで、外力を必要としない自己拍動能を持っており、そのような機能を利用することで、心筋細胞を動力源とするバイオアクチュエータの開発も可能であると考えられる。そこで、本研究では、再生医療分野でも着目されているヒトiPS細胞由来心筋細胞(hiPS-CM)を用いたバイオアクチュエータの作製を試み、その拍動挙動を再現する理論モデルの構築を試みた。hiPS-CMシートとPDMSチューブを組み合わせたチューブ状hiPS-CM三次元構造体を作製し、高速光計測システムを用いた拍動挙動の測定と、流体駆動を確認するためのチューブ内流動測定を行った。その結果、チューブ内の順流が確認され、拍動挙動はデジタル画像相関法を用いて最小主ひずみの経時変化として評価された。さらに、本研究では定量的評価と拍動挙動の再現を可能にするため、心臓の複雑な収縮メカニズムを組み込んだマルチスケールhiPS-CM組織体理論モデルの構築を試みた。Guccioneらが提案した筋線維の能動的収縮力の理論モデルと組み合わせたオリジナル粘弾性モデルを構築し、実験値との比較を行った。その結果、理論モデルにおいて実験値の応力-ひずみ挙動と類似したヒステリシスループが確認され、本研究で構築した理論モデルがhiPS-CMチューブの拍動挙動の再現に適していることが示唆された。</p>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390294276475953408
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual60.90_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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