小型船舶乗船者の頭部・腰部動揺とエネルギー消費量を指標とした肉体的疲労評価の基礎的研究

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Abstract

<p>本研究の目的は,生体のエネルギー消費量を肉体的疲労の指標とし,少ない計測パラメータでエネルギー消費量を推定するための方法を導くことである.小型船舶乗船者は,船舶動揺に対する姿勢制御運動を行い,その結果としてエネルギー消費が行われる.本研究では,船舶の床,生体の腰部・頭部に,加速度・角速度計を設置し,船舶動揺及び生体の姿勢制御の状態を計測した.船舶動揺は主として上下方向の加速度とpitch,roll方向の角加速度として計測され,生体動揺は主として上下方向の加速度とroll,pitch,yaw方向の角加速度として計測された.各計測部位の上下方向の加速度とpitch,roll方向の角加速度には高い相関が示される場合があった.実験協力者の体表面積,船舶の床,腰部・頭部の加速度・角加速度を独立変数,エネルギー消費量を従属変数とする重回帰分析では,体表面積と床の加速度・角加速度については,因子として体表面積が抽出され,決定係数は0.53であった.体表面積,腰部・頭部の加速度・角加速度については,因子として体表面積と腰部のpitch方向の角加速度が抽出され,決定係数は0.70となることがわかった.</p>

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