乱数生成課題時の自律神経応答のロジスティック回帰分析を用いた年代別うつ病スクリーニング法の開発

Description

<p>我々は精神負荷課題を課した際の自律神経活性を反映する心拍数変動指標や心拍数の変化が健常者とうつ病患者で異なることを利用して,うつ傾向の有無を客観的に判定するための研究を行い80%のスクリーニング感度(Sun,Shinba,Matsui, Front Psychiatry 2016)を得た.更なる感度向上を目指し,加齢による自律神経機能の変化に着目して,精神負荷に対する自律神経応答を用いた年代別うつ病スクリーニング法を開発した.精神科を受診した抗うつ薬未服用のうつ病患者50名(43±13歳),および健常な男女47名(41±12歳)を対象に,それぞれ100秒間の課題前安静,乱数生成課題,課題後安静の心電図から,毎秒,過去40秒間のR-R間隔の時系列に周波数解析を施し,HF,LF/HFを算出した。スクリーニングにはロジスティック回帰分析(LRA)から得た判別式を用い,説明変数には乱数生成課題,およびその前後のHFとLF/HF,心拍数を用いた.うつ病患者と健常者を,20歳代以下,30歳代,40歳代,50歳代以上の年代ごとにLRAを行い,各年代のスクリーニング結果を統合した結果,感度94%,特異度93%,陽性的中率92%,陰性的中率93%の結果が得られた.提案手法は初診時の診療補助,プライマリ・ケアの一環として有望である.</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390294429662616064
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s52_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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