砂時計様くびれを認めた橈骨神経麻痺に対する神経剥離術の成績 -2例報告と文献的考察-

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  • Surgical Indications for Spontaneous Radial Nerve Palsy with Hourglass-like Fascicular Constriction

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説明

【目的】砂時計様くびれによる神経障害に対する手術適応について考察した.<BR>【症例】症例1.56歳,女性.発症後9か月で紹介受診し,左下垂手が認められた.脱神経電位が認められ,エコー検査で肘関節近位に橈骨神経のくびれ,MRI検査で前腕伸筋群に変性所見が見られ,橈骨神経束剥離を行った.症例2.30歳,男性.発症後8か月で紹介受診し,右下垂指が認められた.脱神経電位が認められ,エコーで橈骨神経に複数のくびれ,MRI検査で伸筋群に変性所見が見られ,後骨間神経束剥離を行った.<BR>【結果】神経の早期回復を認めたが,症例1は腱移行を希望した.Quick DASH scoreが症例1は術後2年で6.8,症例2は術後1年2か月で4.5となった.<BR>【考察】神経に重度のくびれが認められた場合,MUP消失,fibrillation potentialの出現,MRI検査での変性所見が神経束剥離術を決定する指標になりうることが示唆された.

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