MDCTによる心臓瘢痕組織の同定が心室頻拍に対するアブレーションで有効であった1例

  • 伊勢田 高寛
    日本赤十字社和歌山医療センター循環器内科部
  • 花澤 康司
    日本赤十字社和歌山医療センター循環器内科部
  • 末永 明啓
    日本赤十字社和歌山医療センター循環器内科部
  • 小林 弘幸
    日本赤十字社和歌山医療センター放射線診断科部
  • 嶋 清志
    日本赤十字社和歌山医療センター検査部
  • 栗林 伴有
    日本赤十字社和歌山医療センター検査部
  • 豊福 守
    日本赤十字社和歌山医療センター循環器内科部

書誌事項

タイトル別名
  • A Case in Which Identification of Cardiac Scar Tissue by MDCT Was Effective in Ablation for Ventricular Tachycardia

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抄録

<p>心室頻拍のカテーテル治療中,手技中に頻拍が誘発されなかったり,循環動態が破綻すると心室頻拍の起源の同定が困難なことはよく経験される.そこで,術前に心臓MRIにおけるガドリニウム遅延造影(late gadolinium enhancement:LGE)や心臓CTにおけるヨード遅延造影(late iodine enhancement:LIE)を行い,心筋瘢痕巣を同定することで心室頻拍の起源を推定する方法が報告されている.しかし,LGEが頻拍起源の同定に有用なものの,スライス厚が大きく撮像に時間がかかり,デバイスが挿入された状態や撮像中に期外収縮が発生すると良質な画像が得られないという問題点がある.一方でLIEも解像度が悪く,鮮明な画像を撮ることが困難であった.この症例報告では,320列Area Detector CTを用いてSubtraction Myocardial Image for Late Iodine Enhancement(SMILIE)という新しい画像処理方法を行うことで心室頻拍の起源を術前に推定し,カテーテルアブレーション時に有用であった症例を報告する.</p>

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 42 (4), 218-225, 2022-12-23

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

参考文献 (13)*注記

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