現代中国における中央指導者の地方視察とその政治的意義(1949-1955)――GISによる可視化の手法を用いて――
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- 周 俊
- 東京大学社会科学研究所特任研究員
書誌事項
- タイトル別名
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- Local Inspections and Decision-making in China (1949-1955): Historical Analysis and Geographic Information Systems Visualization
抄録
<p>広義には調査研究に位置づけられる中央指導者による地方視察は,中国政治を理解する重要なポイントである。本稿は歴史学的アプローチとGISによる可視化の手法を用いて,これまで光が当てられてこなかった毛沢東などの中央指導者による視察の行動様式,諸機能の実態,及び政策過程における視察の意義を考察する。指導者の視察は国内外向けの宣伝材料に転じて宣伝機能を発揮した場合があるものの,その基本的な機能は情報収集であると思われる。しかし,それは往々にして空間的な「壁」と官僚制の「壁」によって阻まれ,「特殊な者」としての毛沢東でさえも例外ではなかった。1955年農業集団化の問題の考察を通じて,視察は末端の実態を客観的に認知する方法というよりも,むしろ,毛沢東が自らの正当性を裏づけるための道具であることが明らかになった。つまり,毛沢東が視察を利用して自らの主張に見合う証拠を探し,政策決定の主導権を握ろうとする構図が看取できる。</p>
収録刊行物
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- アジア経済
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アジア経済 63 (4), 2-32, 2022-12-15
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390294562485380992
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- ISSN
- 24340537
- 00022942
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可