気管支喘息発作治療中にたこつぼ型心筋症を発症した1例

DOI
  • 山本 翔太
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 古郡 慎太郎
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 菊池 優志
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 白澤 彩
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 桐ヶ谷 仁
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 岩下 眞之
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター
  • 竹内 一郎
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • A case of takotsubo cardiomyopathy complicated by severe bronchial asthma

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抄録

<p>たこつぼ型心筋症は精神的・身体的ストレスにより一過性の左室壁運動障害を呈する症候群である。今回, 気管支喘息発作に対して投与されたアドレナリンによりたこつぼ型心筋症を発症した症例を経験した。アドレナリンの投与機会が多い救急領域において教訓的な症例であるため報告する。症例は43歳男性で, 気管支喘息重篤発作による呼吸性アシドーシス, 意識障害を呈し, 他院より当院へ転院された。来院時の12誘導心電図検査でV2-V5にST上昇があり, 心臓超音波検査では左室心尖部の壁運動が低下していた。心電図変化と左室壁運動低下の領域が一致しないことからたこつぼ型心筋症の可能性が高いと考えた。気管支喘息発作による内因性カテコラミンの上昇に加え, アドレナリン投与による外因性アドレナリンによりたこつぼ型心筋症が誘発されたと考えられた。アドレナリン投与によるたこつぼ型心筋症の発症を早期から認知し, 合併症予防を行う必要があると考えられた。</p>

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