大きな第4脳室内血腫にて発症した破裂末梢性後下小脳動脈瘤に対し内視鏡下血腫除去術後にコイル塞栓術を行った1例

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タイトル別名
  • A Case of Ruptured Distal Posterior Inferior Cerebellar Artery Aneurysm with Large Hematoma in the Fourth Ventricle Treated by Coil Embolization after Endoscopic Evacuation of Hematoma

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抄録

<p>今回われわれは大きな第 4 脳室内血腫を伴う破裂末梢性後下小脳動脈瘤破裂に対して,内視鏡下血腫除去術後にコイル塞栓術を行った1例を経験したので報告する.</p><p>症例は,65歳,男性.重度の意識障害を発症し当院に搬送された.CTで第4脳室内に巨大な血腫を認めたが,CTアンギオグラフィーで動脈瘤は明らかでなかった.まずは血腫による脳幹圧迫と水頭症を治療するため,内視鏡下血腫除去術を急いで施行した.術後ただちに脳血管撮影を施行すると,末梢性後下小脳動脈瘤を認めた.動脈瘤はコイル塞栓術で治療した.患者は約7カ月のリハビリテーション後,杖歩行可能となり退院した.</p><p>内視鏡下血腫除去術後にコイル塞栓術を行うことは,破裂脳動脈瘤による大きな小脳出血を伴う患者に対して,予後を改善し得る可能性があると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中の外科

    脳卒中の外科 50 (5), 377-380, 2022

    一般社団法人 日本脳卒中の外科学会

参考文献 (8)*注記

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