-
- 足達 太郎
- 東京農業大学国際食料情報学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Challenges and Prospects for Studies on African Agriculture
抄録
<p>人類がおこなう農業は,自然科学や社会科学,それに人文科学をくわえたすべての学問領域にわたる普遍的な主題である。しかし,ルネサンス期以降の「農業科学」がおもに対象としてきたのはヨーロッパ農業であったため,アフリカの在来農業が近代科学の対象として公平にとりあつかわれるようになったのは比較的最近である。本稿ではヨーロッパと日本におけるアフリカ農業にかんする研究の系譜をひもとくとともに,諸分野における近年のおもな課題と動向を概観した。</p><p>2000年代以降の日本におけるアフリカ農業の研究は,農業の起源と歴史,農耕と牧畜の人類学,作物学・育種学,土壌と環境,作物保護,畜産学・獣医学,農業経済学・農村社会学などいずれの分野においても,おおむね公平かつ客観的な研究態度によって精力的にすすめられている。現代の農業は,「いかにしてより多くの食料を生産するのか」「いかにして生物多様性を保全しながら持続的な食料生産をおこなうのか」という根本的な問題をかかえている。相克するこれらの問題を克服することは,アフリカ農業研究においても究極の課題であり,各分野のさまざまな手法によるさらなる研究の展開が期待される。</p>
収録刊行物
-
- アフリカ研究
-
アフリカ研究 2021 (100), 41-46, 2021-12-31
日本アフリカ学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390294643561785728
-
- ISSN
- 18845533
- 00654140
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可