救急外来トリアージ支援システムJTASとJTAS研修コースの開発

  • 木澤 晃代
    富山大学大学院医学薬学研究科危機管理医学・医療安全学
  • 奥寺 敬
    富山大学大学院医学薬学研究科危機管理医学・医療安全学
  • 若杉 雅浩
    富山大学大学院医学薬学研究科危機管理医学・医療安全学
  • 高橋 恵
    富山大学大学院医学薬学研究科危機管理医学・医療安全学
  • 橋本 真由美
    神奈川工科大学看護学部看護科

書誌事項

タイトル別名
  • Japan Triage and Acuity Scale and Training Course for Emergency Department in Japan

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説明

CTAS(Canadian Triage and Acuity Scale)は,カナダの救急外来トリアージを支援するシステムとして,1990年代より主にカナダ救急医学会により開発きれた。CTAS2008では,成人と小児が統一されたシステムとなり,トリアージナースのための研修コースも同時に開発され,カナダ全土に導入されている。日本臨床救急医学会と日本救急看護学会による合同トリアージナース育成検討委員会による,トリアージナースのあり方の検討作業において,CTAS2008に着目し,2009年にカナダ救急医学会の際に開催されるCTAS会議に代表を送り,日本語への翻訳と修正,日本国内における導入につき正式契約を蹄結した。この頃より人的交流をすすめ,2010年秋には,カナダのCTAS開発拠点であるアルバータ州立大学を訪問し,システム見学,CTASコースおよび指導者コースの受講を行い,日本語版CTASの開発に着手した。以降,日本語版CTASで試行コースを全国開催し,2012年に教材としてJTAS(Japan Triage and Acuity Scale)ガイドブック2012を刊行しコースも内容を刷新しJTASコースとし,現在に至る。現在,JTASを用いた救急外来トリアージは医学管理料「院内トリアージ」として算定可能となっており,全国の主として三次救急医療機関のインセンティブとして囲内に普及している。今後は,わが国間有のJTASのエピデンスの集積や,保健医療情勢に合わせた改訂などが必要となる。

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