森林資源のエネルギー利用の特徴 : 山形県におけるバイオマス発電を事例として

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タイトル別名
  • The Case Study on the Utilization of Forest Resources as Energy in Yamagata Prefecture, Japan
  • シンリン シゲン ノ エネルギー リヨウ ノ トクチョウ : ヤマガタケン ニ オケル バイオマス ハツデン オ ジレイ ト シテ

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説明

日本は国土の約7割を森林が占める一方で,林業は多くの地域において経済的自立が困難な状況にある.その結果,担い手の減少による森林荒廃など林業の衰退がもたらす社会的・環境的影響は非常に大きい.そのため森林資源を活用した地域活性化に対する社会的要請が高く,特にカーボンニュートラルなエネルギー資源としての木質バイオマスの需要が高まっている.本稿では木質バイオマスの蓄積量や生産コストがいずれも日本の平均に近い山形県を対象とし,木質バイオマスをエネルギー資源として利用する場合の供給能力を,人口規模を反映しやすい家庭部門のエネルギー消費量(電力消費量)と比較した上で,バイオマス発電所の最適な立地と規模について分析をした結果を報告する.その結果,既存のバイオマス発電所数とその出力規模は,木質バイオマスの資源量と比較して持続可能な供給とは程遠い状況であることを定量的に明らかにした.

収録刊行物

  • 法政地理

    法政地理 54 15-26, 2022-03-20

    法政大学地理学会

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