リウマチ性疾患に関与する薬剤師の実態調査

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タイトル別名
  • Survey of pharmacists involved in rheumatic diseases

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説明

<p>目的:日本リウマチ財団登録薬剤師(以下登録薬剤師)の活動状況を調査し,チーム医療に貢献できる薬剤師の課題を明らかにする.</p><p>方法:登録薬剤師を対象としてアンケートをとり,登録薬剤師取得後の活動内容について,病院薬剤師と保険薬局薬剤師(以下薬局薬剤師)それぞれに対し,共通項目と各薬剤師業務に分けて調査した.両者の差異の有無や課題について調査した.</p><p>結果:登録薬剤師になった動機はリウマチ性疾患に関わるためが最も多く,病院・薬局薬剤師ともに約75%であった.登録薬剤師のメリットについて,両者に大きな差はなく,「自己研鑽する機会が増えた」が約70%であったが,デメリットに関しては病院薬剤師で資格維持が困難と回答した人が多かった.外来業務について病院薬剤師はほとんど関与できていなかったが,薬局薬剤師が内服薬に対し約75%で関与していた.薬薬連携システムは病院薬剤師55.3%,薬局薬剤師64.6%あると答え,その利用ツールとしてはトレーシングレポートが最も多かったが,病院薬剤師の利用率は低い傾向が認められた.</p><p>結語:多くの登録薬剤師が研修会や講演会などを最大限に活用し,より充実した患者支援とチーム医療のため資格保持に努めている実態が明らかとなった.外来患者への支援業務では薬薬連携のシステムが,不完全であり,病院と保険薬局が協力し,患者の情報共有のシームレス化を目指したシステム構築が必要と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 臨床リウマチ

    臨床リウマチ 34 (3), 194-203, 2022

    一般社団法人 日本臨床リウマチ学会

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