A Study on Onomatopoeia in Shikitei Samba’s “Ukiyoburo”

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  • 式亭三馬『浮世風呂』に見られるオノマトペの特徴

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『浮世風呂』に用いられたオノマトペを、地の文、ト書き、セリフの部分ごとに、擬音語・擬態語に分けて特徴を見た。地の文は擬音語が多く、市中の様子や人物をイメージさせる音、銭湯らしい音が見られる。ト書きは、擬音語では地の文以上に銭湯らしい音が用いられ、擬態語は人物の体格や表情、歩き方を表すオノマトペや、銭湯に集まる人々の姿、心理・性格を表すオノマトペが見られる。セリフのオノマトペは総数の約八割を占める。擬音語の65%が笑い声のオノマトペであり、42種の語で人物ごとに表現し分けている。擬音語は舌打ちや溜息、げっぷなども細かく表され、会話の音声を活写している。三味線や馬の嘶きなどの口真似が多いことも特徴的である。セリフの擬態語は、多用された語は少なく様々な語が見られた。人物の外見、態度、話し方、心情や感覚を表すオノマトペが多く、また、話に勢いをつけるオノマトペや素早さを表すオノマトペが見られた。

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