イタコン酸とその類縁体—医薬品・工業原料としての可能性を探る—

書誌事項

タイトル別名
  • Itaconic Acid and Its Derivatives: Exploring the Potentialities as Pharmaceutical and Industrial Feedstocks: Bioactivities and Industrial Perspectives of the Biomolecules Having Addition Reactivity
  • 付加反応性を示す生体分子の生理活性と産業利用への展望

抄録

<p>微生物を用いて工業的に発酵生産されているイタコン酸は,電子不足な末端炭素–炭素二重結合を持ち付加反応性を示すことから,高分子原料などとして利用されている.近年,哺乳類のマクロファージもイタコン酸を生産しており,抗炎症活性などの生理活性を示すことが明らかとなっている.また,イタコン酸類縁体も微生物により生産されるが,構造多様性に富み抗腫瘍活性などの生理活性を示すことが知られている.これら生理活性の一部にはイタコン酸とその類縁体の付加反応性が関与している.本稿では,イタコン酸とその類縁体について,生理活性を中心に解説するとともに,筆者が行ってきた関連研究と医薬品・工業原料としての利用展望を述べる.</p>

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 60 (2), 63-71, 2022-02-01

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (16)*注記

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