播種後土壌処理剤の混用処理を活用した北部九州における水稲乾田直播栽培圃場の効果的雑草防除

書誌事項

タイトル別名
  • Effective weed control by tank-mix application of post-sowing soil applied herbicides on dry direct-seeded rice fields in northern Kyushu

抄録

<p>暖地二毛作水田での乾田直播栽培において効果的に雑草防除を行うためには,乾田期間に播種後土壌処理剤と入水前茎葉処理剤の2回処理が必要であるが,より省力的な防除技術の開発が求められている。そこで本研究では,播種後土壌処理剤のプロメトリン・ベンチオカーブ乳剤(以下PB剤)とトリフルラリン乳剤(以下T剤)の混用処理による1回防除体系を検討した。試験は2019年~2021年の3か年実施した。2019年と2021年は適度な降雨があったが,2020年は播種前後が極端に乾燥した年であった。3か年の試験を通して,播種後3日目~10日目にPB剤とT剤を混用処理すると,イネ科雑草及び広葉雑草に対して安定して高い除草効果を得られることが明らかとなった。PB剤は1葉期までのノビエに登録があることから,処理時期を播種後3日目以降とすることで初期発生のイネ科雑草を枯殺するとともに,T剤との混用により土壌処理効果が安定すると考えられた。処理時期が遅いほど高い除草効果が得られ,イネへの顕著な薬害は認められなかったものの,イネの出芽が始まるまでに処理する必要がある。残草が少ない場合には入水前茎葉処理剤の処理を省略でき,省力化が可能である。</p>

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 67 (4), 159-166, 2022

    日本雑草学会

参考文献 (3)*注記

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