気道閉塞物に対しバルーンカテーテルを用いて内視鏡的治療を行った3症例

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  • Three cases of endoscopic treatment for bronchial obstruction using a balloon catheter.

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抄録

背景.バルーンカテーテルの使用により,容易に摘出ができた気道閉塞の3例を経験したので報告する。症例1.80歳女性。呼吸困難で受診,胸部computed tomography(CT)で左主気管支内の高濃度領域と左無気肺を認めた。気管支鏡検査で左主気管支内に粘液栓を認め,バルーンカテーテルを用いて摘出した。病理所見でアスペルギルス菌糸を認めアレルギー性気管支肺アスペルギルス症と診断した。症例2.89歳女性。食事中の呼吸困難で受診,胸部CT で左主気管支内の異物,左無気肺を認めた。気管支鏡検査で鶏肉の咀嚼物と考えられる異物を認め,バルーンカテーテルを用いて摘出した。症例3.77歳男性。呼吸困難で受診,胸部CT で左主気管支内に異物,左無気肺を認めた。気管支鏡検査でティッシュペーパーと考えられる異物を認め,バルーンカテーテルで摘出した。結論。気管支閉塞物の内視鏡的治療を行う際は,形態や性状に応じて適切なデバイスを選択する必要がある。本3症例の内視鏡治療においては,バルーンカテーテルが特に有用であった。

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