在日華僑華人3世代のオートエスノグラフィ
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- 陳 天璽
- 早稲田大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Autoethnography of Three Generations of Chinese Diaspora in Japan
- My Homeness and Homelessness, Born and Raised in Yokohama Chinatown
- 横浜中華街で生まれ育った「私」のhomenessとhomelessness
抄録
<p>中国黒龍江省に生まれ、満州国時代、日中戦争を経験し、国共内乱の中、台湾へ逃れ、その後、日本に移住した華僑である父は、2022年で100歳を迎えた。今年は、日中国交正常化50周年、日華(台)断交50年となるが、50年前、中華民国(台湾)の国籍を有して日本に暮らしていた我が家は、日本との戦争の記憶、中国共産党とのイデオロギーの違いから、日本国籍、中華人民共和国国籍のいずれも選ぶことができず、無国籍となった。横浜中華街で生まれ育った華僑2世である私は、30年程無国籍者として暮らしてきた。日々の生活、そして研究や教育、社会活動などを通し、無国籍者である自分の居場所やアイデンティティについて思考してきた。本稿では、国際結婚により生まれた息子がどのようなアイデンティティを築いているのか、そして息子や父そして私にとって国家・国籍はどのような意味を有しているのか、考えたい。本稿は、横浜中華街という場に即しつつ、父、私、そして息子の華僑華人3世代が葛藤してきた個人と国家の関係性を問い、homenessとhomelessnessを再考するオートエストグラフィである。</p>
収録刊行物
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- 文化人類学
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文化人類学 87 (2), 224-242, 2022-09-30
日本文化人類学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390295126816687232
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- ISSN
- 24240516
- 13490648
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可