CCUでの提供事例の経験と今後の課題について
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説明
<p>【はじめに】</p><p>当院は、高度救命救急センターであり2022年4月まで263件の臓器提供を行った。これまで脳血管患者の臓器提供が主であったが、今回CCUにおいて循環器患者の臓器提供事例を経験したため報告する。</p><p>【事例】</p><p>①20歳代男性、蘇生後脳症。脳死とされうる状態となり、臓器提供選択肢提示を行い、眼球提供となった。CCUでの臓器提供は初めてであったため、臓器提供のプロセスを明確にするフローを作成し対応できるようにした。</p><p>②60歳代男性、心筋梗塞。補助循環装置管理中に脳死とされうる状態となり、臓器提供選択肢提示を行い、眼球提供となった。家族からの提供希望が強く、家族の意向に添えるよう看護師間で情報を共有した。</p><p>【考察】</p><p>これまで、CCUを含めた普及啓発活動の1つとして移植医療・臓器提供についてシミュレーションを含めた勉強会を継続的に実施してきた。2020年度より心臓移植を見据えたVAD装着患者の入院が増えた。これらにより移植医療に対する関心が高まってきたことが考えられる。また、臓器提供のプロセスを明確にしたことで、初めての提供事例でもフロー通りに対応でき、有効な家族支援に繋がったと思われる。</p><p>【まとめ】</p><p>今回、これまでの継続的な勉強会等の教育を行ってきたことで、初めての提供事例でもフロー通りに対応することができた。今後は、CCUで脳死下臓器提供にも対応できる体制作りを目指して取り組んでいきたい。</p>
収録刊行物
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- 移植
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移植 57 (Supplement), s271_1-s271_1, 2022
一般社団法人 日本移植学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390295203825052672
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可