自発的かけ声「どっこいしょ」と立ち上がり動作の体幹前傾動作が体幹および下肢筋活動に及ぼす影響
-
- 佐藤 栄治
- 大分県立看護科学大学看護学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Effects of voluntary vocalization “Dokkoisho”and forward leaning of the trunk from the sitting to standing position on muscle activity of the trunk and lower-limb muscles
この論文をさがす
説明
【はじめに】筋活動を効果的に促進する方法として,運動中のかけ声がある.本研究の目的は,立ち上がり動作(以下,STS)に影響を与える因子である体幹前傾角度(姿勢)と筋活動を促進することが報告されているかけ声の関連について検討することである.【方法】20人の健常成人男性を対象とし,STS時の筋活動を表面筋電図計で測定した.主観的評価(負荷)には,マグニチュード評定値を用いた.各筋の%MVC(%maximum voluntary contraction)とマグニチュード評定値を従属変数,発声の有無と姿勢条件を実験変数とし,二元配置分散分析を行った.【結果】脊柱起立筋において交互作用を認め,体幹をできるだけ前傾させるSTS姿勢では,発声することで%MVCが小さくなった.股関節伸筋(大殿筋,大腿二頭筋)では,主効果を認め,発声することで%MVCは大きくなった.主観的評価で主効果を認め,発声しないほうが負荷を感じていた.【考察】股関節伸筋を効果的に使ったSTSを行うためには,かけ声の発声が有効であることが示唆された.<br><br>【キーメッセージ】<br>1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?<br> 研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?<br>→立ち上がり動作の効果的なアプローチがテーマにあり,臨床で対象者のかけ声を発声する場面から主観的な負担の軽減に効果があるのか興味をもったのがきっかけです.<br><br>2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?<br>→ 立ち上がり動作の困難事例に対し,効果的な方法の提案に貢献できると考えます.<br><br>3.今後どのような技術が必要になるのか?<br>→個々に最適な姿勢でかけ声を発声することを教示できる技術.
収録刊行物
-
- 看護理工学会誌
-
看護理工学会誌 10 (0), 100-110, 2023
看護理工学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390295259244854144
-
- ISSN
- 24326283
- 21884323
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- JaLC
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可