ステロイド外用薬の中止からステロイド離脱症候群が疑われた1例

  • 多賀 匠
    国立病院機構東京医療センター救急科
  • 畠山 淳司
    国立病院機構東京医療センター救急科 大阪医科薬科大学救急医学教室
  • 山本 太平
    国立病院機構東京医療センター救急科 亀田総合病院集中治療科
  • 室谷 直樹
    国立病院機構東京医療センター救急科 慶應義塾大学病院整形外科
  • 帯川 史生
    国立病院機構東京医療センター救急科
  • 愛知 省吾
    国立病院機構東京医療センター救急科
  • 尾本 健一郎
    国立病院機構東京医療センター救急科 日本医科大学多摩永山病院救急科
  • 栗原 智宏
    国立病院機構東京医療センター救急科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of suspected steroid withdrawal syndrome from discontinuation of topical steroid medication
  • ステロイド ガイヨウヤク ノ チュウシ カラ ステロイド リダツ ショウコウグン ガ ウタガワレタ 1レイ

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説明

<p>症例は47歳,男性。既往歴として,菌状息肉症があり,ショックバイタルで当院搬送となった。腫瘍崩壊症候群,敗血症性ショックが疑われた。敗血症性ショックによる相対的副腎不全に対してステロイド投与を行ったところ,速やかに循環動態は改善した。その後,ステロイド中止による循環不全が2回みられたため,詳細な病歴聴取を家族より行ったところ,長期間にわたるステロイド外用薬の使用が判明した。ステロイド離脱症候群が疑われたため,ステロイド投与を継続したところ,全身状態は改善傾向にあったが,経過中に肺炎・敗血症性ショックから多臓器不全が進行し,死亡退院となった。剖検の結果,副腎の肉眼的菲薄化を認めた。救急集中治療領域において,ショックの鑑別として,内服薬だけでなく,ステロイド外用薬中止によるステロイド離脱症候群を疑うことも臨床上重要である。 </p>

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