精神科における看護師から患者への暴力,虐待:スコーピングレビュー

  • 及川 江利奈
    東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科精神保健看護学分野 国際医療福祉大学成田看護学部
  • 栗林 一人
    東京医療保健大学千葉看護学部精神看護学分野
  • 栗原 淳子
    東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科精神保健看護学分野 目白大学看護学部看護学科
  • 高野 歩
    東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科精神保健看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Nurse-to-patient Violence and Abuse in Psychiatry: A Scoping Review
  • セイシンカ ニ オケル カンゴシ カラ カンジャ エ ノ ボウリョク,ギャクタイ : スコーピングレビュー

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説明

<p>目的:精神科における看護師から患者への暴力と虐待に関する文献を包括的にレビューし,その特徴と要因を明らかにする.</p><p>方法:PRISMA-ScRに基づき,スコーピングレビューを実施した.文献検索には,PubMed,CINAHL,医学中央雑誌を用いた.文献選定の包含基準は,(1)精神科病棟や外来における看護師から患者への暴力,虐待行為に関する論文,(2)英語または日本語で書かれた論文とした.</p><p>結果:最終的に,12件の文献がレビュー対象となった.暴力や虐待の内容は,暴行,暴言,無視,身体拘束に関する内容であった.暴力や虐待の要因に関する内容は,自分の行為は,ケアであって暴力ではないという思い込み,精神科における閉鎖的な治療環境に関する内容であった.</p><p>結論:本研究結果から,精神科における看護師から患者への暴力,虐待の特徴や要因には,閉鎖性,密室性,強制性という精神科医療における構造的問題があることが示唆された.</p>

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