先天色覚異常における錐体コントラスト検査ColorDx<sup>®</sup> CCT-HD<sup>TM</sup>の有用性を検討する後視的研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Retrospective Study on the Usefulness of ColorDx<sup>®</sup> CCT-HD<sup>TM</sup> for Cone Contrast Testing in Congenital Color Vision Deficiencies

抄録

<p> 【目的】ColorDx® CCT-HDTM(以下ColorDx®)は3錐体の各コントラスト感度を測定し、色覚異常の検出に加えて型判定が可能な色覚検査用ソフトウェアである。今回我々はColorDx®を先天色覚異常者に施行し有用性を検討した。</p><p> 【対象と方法】先天色覚異常を疑われた男性10例(年齢6~12歳、前眼部・中間透光体・眼底に異常所見を有さず、矯正視力1.5以上)を対象とし、石原色覚検査表Ⅱ、Panel D-15、アノマロスコープ、ColorDx®を施行した。ColorDx®の判定は、錐体毎に示されるScore75未満(Category:Color Deficient)を異常とし、アノマロスコープと色覚異常検出の感度と型判定の一致性について比較検討した。</p><p> 【結果】全例がアノマロスコープとColorDx®の両機器で色覚異常と判定され、色覚異常検出の感度は100%であった。アノマロスコープで2型色覚の9例のうち6例はColorDx®においてもM錐体単独の異常判定であり型判定は一致した。アノマロスコープで1型色覚の1例と2型色覚の3例では複数の錐体で異常判定であったが、それぞれL・M錐体のScoreが最低値を示した。</p><p> 【考按】本機器は色覚異常を検出するスクリーニング検査として有用であることが示唆された。複数の錐体で異常判定された場合はScoreの最低値による型判定が有用と考えられた。</p>

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ