アジアITスキル標準化イニシアティブとIT人材の移動に関する考察
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- 松下 奈美子
- 名古屋産業大学 現代ビジネス学部准教授
書誌事項
- タイトル別名
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- A study of The Asia IT Skill Standard Initiative and The mobility of Foreign IT Engineers
- ─The Mutual Recognition System of The IT Engineer Examination and The Japanese Employment System─
- ─ IT資格相互認証制度と日本型雇用システム─
説明
<p> 日本主導でアジアのITスキル標準化を進め、IT人材の国際移動を促進しようとしてから20年が経過した。1980年代以降、IT人材の量的、質的な不足が叫ばれ、日本政府は積極的な外国人IT人材の受け入れを進めてきた。IT資格試験相互認証制度はアジアでIT人材育成とIT人材の移動促進を目的とした制度であったが、特に日本国内における認知度や活用度は低水準にとどまっている。背景には、日本型(メンバーシップ型)雇用と呼ばれる制度があった。職に対して適切な人を充当するのではなく、人に対し適性のある職を充当する仕組みの下では、高いスキルや資格よりも、日本人と同等の意思疎通が図れるか、自社に相応しい人物かという評価基準で採用が行われてきたため、外国人を採用する際に、有資格者である、高いスキルを持つ人物であることは、採用企業にとって重視すべき点ではなかった。その結果IT資格試験相互認証制度の認知度、活用度が低い水準にとどまっていた。</p>
収録刊行物
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- 情報通信学会誌
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情報通信学会誌 40 (3), 13-24, 2022
公益財団法人 情報通信学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390295425027625088
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- ISSN
- 21863083
- 02894513
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可