中耳換気障害例に対する内視鏡下鼓膜輪下チューブ挿入術の検討

  • 内田 真哉
    京都第二赤十字病院 耳鼻咽喉科・気管食道外科

書誌事項

タイトル別名
  • Endoscopic subannular tube technique for patients with middle ear ventilatory impairment

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説明

<p>近年,難治性の滲出性中耳炎や癒着性中耳炎にたいしてsubannular tube(SAT)の挿入が行われている.当科にて緊張部型真珠腫を含めた中耳換気障害例全般に対して,内視鏡とカーブドリルを用いてSATを挿入する方法,内視鏡下鼓膜輪下チューブ挿入術を考案した.</p><p>2016年8月から2020年10月までの期間に,当科で内視鏡下鼓膜輪下チューブ挿入術を施行した24耳を対象とした.平均病脳期間は5.8年,平均観察期間は31ヶ月であった.チューブ留置率は41.7%,平均留置期間は17.2ヶ月であった.緊張部鼓膜所見が良好に経過している例が全体の83%であったが,緊張部鼓膜に問題のあった4耳はすべて再手術をした.鼓室形成術を併施した13例における耳科学会聴力判定基準での成功率は84.6%であった.本術式は術後早期の感染に注意すれば,難治性中耳換気障害に有効な方法として推奨できる選択肢の一つである.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390295425027660544
  • DOI
    10.11289/otoljpn.32.304
  • ISSN
    18841457
    09172025
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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