小児滲出性中耳炎への新型コロナウイルス感染症流行の影響

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  • Effects of COVID-19 on children with otitis media with effusion
  • ショウニシンシュツセイ チュウジエン エ ノ シンガタ コロナウイルス カンセンショウ リュウコウ ノ エイキョウ

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抄録

<p>新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行が小児滲出性中耳炎に及ぼした影響について,2019年度と2020年度に千葉県こども病院で実施した鼓膜換気チューブ留置術(以下,チューブ留置術)症例を後方視的に検討した.</p><p>チューブ留置術は,2019年度は106件から2020年度は63件(59.4%)に減少していた.口蓋裂合併例は33例から31例ほぼ変化がなく,口蓋裂合併症例を除くと,2019年度73例から2020年度32例(43.8%)に減少していた.特に低年齢での手術症例が減少していた.</p><p>チューブ留置術の減少は,COVID-19流行による受診控えなどの要因も考えられたが,COVID-19感染対策が小児滲出性中耳炎の発症や遷延化に対しても影響を及ぼしていたと考えられた.その一方で口蓋裂合併症例では,滲出性中耳炎の発症及び遷延化の要因として耳管機能障害があり,感染の関与が少ない可能性が示唆された.</p>

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