中国語の接続詞“和”の指導方法に関する一考察
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- 羅 華
- 立命館アジア太平洋大学
抄録
接続詞“和”は中国語教育において初級段階の学習内容であるが、多くの場合、簡単な 語彙として認識され、十分な注意が払われていない。そのため、初級及び準中級の学習者 の“和”に対する習得状況は芳しくない。本稿は初級及び準中級学習者の作文から収集し た接続詞“和”に関する誤用文を分析し、誤用の原因及び対策について考察する。考察を 通して、“和”の誤用を引き起こす要因は、母語及び既習言語の転移以外に学習者が接続 詞“和”で結びつけられた項目間の論理関係を誤ることも一因であることを判明させた。 また、“和”の用言を結びつける使い方は、使用頻度こそ高くないものの、書き言葉の学 習が必要となる準中級からの学習段階においては無視できない重要性を有するため、指導 内容から除外するべきではないこと、さらに、接続詞“和”は語彙ではなく一つの文法項 目として認識し複数の学習段階を経て指導すべきであることを提言する。
収録刊行物
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- APU言語研究論叢
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APU言語研究論叢 8 (1), 1-16, 2023
立命館アジア太平洋研究センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390295568881153536
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- ISSN
- 24321389
- 24321370
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可