川下企業の生産能力の選択と戦略効果

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タイトル別名
  • Strategic Effect of Capacity Choice in a Vertical Structure

抄録

<p>生産能力意思決定は企業内部の資源管理の問題として認識され,管理会計分野において長らく注目されてきた.しかし,生産能力は企業の数量意思決定に関する情報を有することから,市場で観察される場合,川上企業や競争相手といった企業外部の市場参加者の意思決定に利用されることが指摘されている.本稿では,独占的川上企業が存在する市場環境のもと,数量競争に直面する川下企業の生産能力意思決定とその開示戦略について検討する.本稿の結果はまず,最終製品が差別財となり,川下企業間の数量競争が弱くなる場合,川下企業は生産能力情報を開示とし,均衡における数量選択より低い生産能力を選択することを示す.中間製品価格を低下させるために,川上企業に低い数量選択をコミットメントしようとするのである.しかし,最終製品が同質財となり,数量競争が強くなる場合,生産能力情報を非開示とし,均衡における数量選択と一致する生産能力を選択する.競争川下企業に開示時に比べて高い数量選択をコミットメントしようとするのである.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390295568881203200
  • DOI
    10.24747/jma.31.1_109
  • ISSN
    24340529
    09187863
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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