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- 千田 有紀
- 武蔵大学社会学部
書誌事項
- タイトル別名
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- The Politics of Sexual Difference in Feminism and Gender Theories
- From Equality to Diversity
- ―平等から多様性へ―
抄録
<p>本稿は,フェミニズム・ジェンダー理論や実践の課題を問い直すものである.近代フェミニズム思想は,「性的差異」と「平等」をどのように両立させるかという課題と格闘してきた.女性が普遍的人権を適用されないのは,女性の身体に「差異」が潜んでいると認識されていたからである.近代社会の形成期に生起した第一波フェミニズムは,「母」であることを権利の源泉としつつ,個人としての権利も主張した.第二波フェミニズムは,近代社会批判とともに,社会的につくられた「母」役割を批判しつつも,自らの身体性を主張の源泉とした.</p> <p>ジェンダー概念の関連でいえば,「解剖学的宿命」に対抗するやり方のひとつが,「文化的社会的産物」としてのジェンダーという概念をつくりだすことであった.またポスト構造主義の登場により,差異は関係的な概念であること,そして「生物学的なセックス」や「身体」もまた言語的,社会的に構築されていると考えられるようになった.さらにジェンダーのみならず,さまざまな諸カテゴリーの位置性や交差性が問われることになった.ジェンダーの構築性の指摘から30年以上が経過した現在,「女」というカテゴリーの定義をめぐる論争のなかで,「身体」をどう位置づけるのかという問題が,以前とは異なる課題とともに再浮上している.</p>
収録刊行物
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- 社会学評論
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社会学評論 72 (4), 416-432, 2022
日本社会学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390295603315441408
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- ISSN
- 18842755
- 00215414
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可