タオルの生地表面の形状の違いが及ぼす全身清拭効果 -化繊タオルとガーゼタオルの比較-

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  • Comparison of the Effects of Complete Bed Baths Using Towels with Different Surface Properties - Synthetic and Gauze -

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抄録

目的:タオルの生地表面の形状(メッシュ)の違い(粗い目の化繊タオル,ガーゼタオル)が全身清拭効果に及ぼす影響を比較検討する. 方法:同意の得られた健康な男子学生15 名を対象に,異なる日にタオルの種類を変えて全身清拭を行った.清拭効果の評価指標には深部温,皮膚温,血圧,心拍変動,皮膚の水分量・油分量・pH,清浄度,POMS-J 短縮版,覚醒度とリラックス度,肌触りのリッカートスケールを用いた. 結果:両者ともに清拭終了後のリラックス度の増加(P=0.001),最終まで深部温と末梢以外の皮膚温の上昇,終了後の油分量が低下した(それぞれP=0.001).化繊タオルでは終了後の柔らかい肌触り感(P=0.001)と覚醒度の低下(P=0.002),終了15 分後の最高・最低血圧の低下(P=0.011)終了後の水分量の低下(P=0.001)とpH が上昇した(P=0.018).ガーゼタオルでは終了後のリラックス度の増大以外は主観的評価で心地よい結果が得られず,終了直後の最低血圧の上昇(P=0.002),最終まで心拍数の低下(P=0.028),終了15 分後の副交感神経活性(HF)の上昇(P=0.012),最終まで水分量が低下(P=0.001)終了後の皮膚の清浄度で汚れが落ちていた(P=0.011). 結論:ガーゼタオルのほうが化繊タオルに比べ,生地表面の触・圧刺激が高く主観的評価を支持する結果が得られなかったが,皮膚の汚れを除去する効果があった.

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