強い催奇形性を有する医薬品の適正な安全管理手順における前向き介入クラスターランダム化非劣性比較研究

  • 鈴木 憲史
    日本赤十字社医療センター 骨髄腫アミロイドーシスセンター
  • 藤井 知行
    国立大学法人東京大学 医学部附属病院女性診療科
  • 入山 高行
    国立大学法人東京大学 医学部附属病院女性診療科
  • 佐藤 泰憲
    学校法人慶應義塾慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学教室
  • 川﨑 敏克
    国立研究開発法人国立がん研究センター東病院 薬剤部
  • 林 邦彦
    国立大学法人群馬大学 大学院保健学研究科
  • 遠藤 一司
    一般社団法人日本臨床腫瘍薬学会

書誌事項

タイトル別名
  • Optimal safety management procedures for medications with potent teratogenic properties: a prospective intervention cluster randomized non-inferiority comparative study
  • ツヨイ サイキケイセイ オ ユウスル イヤクヒン ノ テキセイ ナ アンゼン カンリ テジュン ニ オケル マエムキ カイニュウ クラスターランダムカ ヒレッセイ ヒカク ケンキュウ

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抄録

<p>Thalidomide系薬剤の安全管理手順で用いられている「定期確認票」による確認間隔の長短によって,当該手順に対する患者の遵守意識に差異があるかを検討した。男性患者および妊娠の可能性のある女性患者が対象で,実施は31施設,参加者は215名であった。被験者は従来の確認間隔で定期確認票を用いる患者群と,確認間隔を4ヶ月もしくは6ヶ月間に延長する患者群に行った。2回目の理解度調査票において,行動変容を確認するための設問7を除いた問1~6の全6問正答の割合は,87.0%であった。初回と2回目の全問正答割合を比べると,すべての群で2回目の正答割合の低下がなく,妊娠事例も認めなかった。行動変容の判断はできなかった。確認間隔を延長した患者群でも混合効果モデルにより非劣性が示され(テストの群間差−6.7%:95%信頼区間は−20.3~7.0%),今後は男性患者および妊娠の可能性のある女性患者でも4ヶ月または6ヶ月に1回の定期確認票記載でよいと思われる。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 64 (3), 175-186, 2023

    一般社団法人 日本血液学会

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