保育・幼児教育施設で活用する就学前教育における食育の教材開発と評価

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  • ホイク ・ ヨウジ キョウイク シセツ デ カツヨウ スル シュウガク ゼン キョウイク ニ オケル ショクイク ノ キョウザイ カイハツ ト ヒョウカ

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抄録

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就学前教育で求められる食育を「食育」の観点のみではなく、他の領域も横断的に学習することが重要であると考え、3文書における「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(10の姿)を参考に、小学校教育との連携を図るために「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」の学習内容を横断的に学習できる食育教材を開発した。教材のテーマは、「野菜と果物」に関する内容に設定し、保育・幼児教育施設で活用しやすいスケッチブックタイプで、子どもが楽しめるようなクイズ形式「なぞなぞあそび」を採用した。その使用感と理解度及び難易度によるクラス年齢ごとの児の発達段階に適した学習レベルを確認するため、保育・幼児教育施設の保育士および栄養士を対象にアンケート調査を実施した。その結果、3歳児では、文字の理解が難しく「図形」の導入により食育を行うこと、4歳児における「文字」の理解にはひらがなを用い、「数」の理解では数を数えることを導入すること、5歳児における「文字」の理解はひらがなに加えてカタカナも導入し、「数」の理解では数えることに加えて、数え方や規則的な並べ方、長短・多少判断も導入して食育することが望ましいことがわかった。また、食べものの「旬の季節」は5歳児での導入が望ましいこともわかった。本教材の評価は高く、子どもが楽しく食べものに興味・関心を持てるという本来の目的に合致した内容であり、教育効果が高かったといえる。

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