滋賀医科大学医学部附属病院の周術期口腔機能管理の臨床的統計(2022年)

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  • Clinical statistical investigation of perioperative oral car in Shiga University of Medical Science Hospital (2022)
  • シガ イカ ダイガク イガクブ フゾクビョウイン ノ シュウジュツキ コウクウ キノウ カンリ ノ リンショウテキ トウケイ 2002ネン

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抄録

滋賀医科大学医学部附属病院歯科口腔外科では2014年より, 周術期患者の口腔機能管理を目的とした「オーラルマネジメントシステム」を稼働した. 2015年には, 患者に快適, 安心, 安全な周術期医療を提供することを目的として, 多職種からなる「周術期チーム」が発足し, 当科はチームの一員として口腔機能管理を担っている. 今回われわれは, 2015年4月1日から2022年3月31日までの7年間の年度毎の全身麻酔手術件数, 周術期口腔機能管理依頼件数の推移と周術期口腔機能管理依頼率(1年間の全身麻酔手術件数に対する周術期口腔機能管理依頼件数の割合), 依頼件数の多かった診療科について臨床的検討を行った. 当院の2021年度の全身麻酔手術件数は4158件, 依頼件数は1931件, 依頼率は46.3%であり, オーラルマネジメントシステムを導入した2015年度より年々増加を認めていた. 診療科毎の依頼件数は消化器外科, 耳鼻咽喉科が多かった. 当科の院内啓蒙活動や周術期口腔機能管理により術後合併症のリスクが低下する報告が増えたことにより, 医科の周術期口腔機能管理の認知が高まり, 依頼件数, 依頼率の増加につながったと考える. 診療科毎の依頼件数に関しては, 歯科口腔領域と関係の深い診療科の依頼が多いと考えられた. 周術期チームが発足してから, 他職種連携は密となり, 依頼件数, 依頼率の増加を認めたが, 周術期口腔機能管理が, 術後合併症の予防を示すエビデンスはまだないため今後の課題と考えている.

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