Interleukin-35はIgG4関連1型自己免疫性膵炎の制御性T細胞の分化を誘導し,Th2免疫応答を抑制する

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タイトル別名
  • Interleukin-35 promotes the differentiation of regulatory T cells and suppresses Th2 response in IgG4-related type 1 autoimmune pancreatitis
  • Interleukin-35 ワ IgG4 カンレン 1ガタ ジコ メンエキセイスイエン ノ セイギョセイ Tサイボウ ノ ブンカ オ ユウドウ シ,Th2 メンエキ オウトウ オ ヨクセイ スル

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抄録

<p>1型自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis: AIP)は免疫異常が関与する難治性疾患である.AIPはTh2型の免疫応答異常が引き起こされていることが知られるが,依然病態解明がなされていない.AIPの病態に制御性T細胞(Tregs)の異常,ナイーブTregs(nTregs)と活性化エフェクターTregs(eTregs)の割合の変化が起こることを報告された.インターロイキン35(IL-35)は新規に発見された抑制性サイトカインであり,主にTregsから産生される.IL-35のAIPに対する関与は不明であり,本研究はAIPにおけるTregsならびにIL-35の関連を解析した.その結果,AIPは血漿中のIL-35が高かった.AIPでは末梢血から単離したnTregs/CD4陽性細胞比は低く,eTregs/CD4陽性細胞比は高かった.しかし,nTregs,eTregsそれぞれにおけるEBi3とIL-12p35の遺伝子発現は増加していなかった.膵組織ではAIPはEBi3陽性細胞数,IL-12p35陽性細胞数が多く,EBI3,IL-12p35二重陽性細胞数も多かった.IL-35はAIPの免疫異常,特にTh2免疫応答異常を抑制し,さらにTregsの分化を促進することで病態の制御に関わると考えられた.</p>

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